金額より先に見るのは、お骨が返ってくるかどうかです。 そこで金額が数倍変わります。
この記事の金額は、2026年10月15日に政令指定都市20市の公式サイト(条例・規則・案内ページ)から読んだものです。改定されるので、申し込む前にその市の窓口で確かめてください。この記事にはアフィリエイトリンクを含みます。紹介した骨壺の価格・レビューは2026年10月15日1時台時点の楽天市場のものです。
20市の早見表|お骨が返るか/いくらか
| 市 | お骨 | 犬・猫の額 |
|---|---|---|
| 札幌市 | 返らない | 6,000円 |
| 仙台市 | 返る | 1,800〜11,400円 |
| さいたま市 | 返る | 1,100円 8,380〜16,760円 |
| 千葉市 | 返らない | 500〜1,000円(税別) |
| 横浜市 | 返る | 3,000〜6,500円 10,000〜30,000円 |
| 川崎市 | 返らない | 3,000円 |
| 相模原市 | 返らない | 4,300円 |
| 新潟市 | 記載なし | 1,500〜2,200円 |
| 静岡市 | 返らない | 3,400円 |
| 浜松市 | 返らない | 1,250〜13,590円 |
| 名古屋市 | 返らない | 750〜1,500円 1,100〜4,400円 |
| 京都市 | 返らない | 4,810円 |
| 大阪市 | 返らない | 1,700〜2,800円 |
| 堺市 | 返らない | 0円 1,000〜5,000円 |
| 神戸市 | 返らない | 2,000〜4,000円 |
| 岡山市 | 返る | 1,570円 9,000〜13,000円 |
| 広島市 | 返らない | 4,480〜9,000円 |
| 北九州市 | 返らない | 2,000〜3,000円 |
| 福岡市 | 民間へ案内 | 1,000円 |
| 熊本市 | 市のルートなし | — |
2行になっている市は、ルートが2つあって金額が別です(左が市のごみ・引き取りの側、右が市営の斎場の側)。岡山市の額は市内に住んでいる人のものです。
表の読み方|「返らない」が15市で、そこが相場をつくっている
- 飼い主が自分のペットを市に出せるルートがあるのは、20市のうち19市でした(熊本市には無い)
- その19市のうち、お骨が返るのは4市(仙台市・さいたま市・横浜市・岡山市)。15市は返りません
- 返らない側の金額は0円(堺市の清掃工場)から9,000円(広島市の「大」)まで。よく言われる「自治体なら数千円」は、ほぼこの側の金額です
条例を開くと、ペットの側は「火葬」ではなく「焼却」と書いてある
20市のうち、条例・規則の本文まで当たったのは2市です。残りの17市は市の公式ページの料金表で読みました。その2市が、同じことを同じ形で書いていました。
横浜市斎場条例は、ペットのための条文をこう置いています。
(小動物の焼却施設)第11条 横浜市戸塚斎場に、小動物の焼却施設を置く。
料金の表(別表第4)の見出しは「焼却の種類」で、列は「個別焼却」と「合同焼却」です。一方、同じ条例の人の側(別表第2)の見出しは「火葬炉」です。
広島市は、同じ別表の中に人とペットが並んでいる
広島市火葬場等条例施行規則は、さらに分かりやすい形でした。同じ別表の中に、人とペットが並んでいます。
| 区分(どれも1体につき) | 額 |
|---|---|
| 遺体の火葬料/12歳以上/市民 | 8,200円 |
| 遺体の火葬料/12歳未満/市民 | 5,900円 |
| 小動物死体の焼却料/小 | 4,480円 |
| 小動物死体の焼却料/大 | 9,000円 |
🔑 人は「火葬料」、ペットは「焼却料」。条例はこの2つを別の語で書き分けています。
案内ページの側は、どちらの市も「ペット火葬」と書きます。横浜市のページは「ペット火葬のご案内」で、合同のほうも「合同火葬」「火葬料金」です。同じ金額が、条例では「焼却」、案内では「火葬」と呼ばれています。 だからページの言葉からは、お骨が返るかどうかは分かりません。分かるのは、横浜市なら「個別」か「合同」かという列のほうです。
個別焼却では、ペットの額が人の額を上回っていた
🔴 上回るのは「個別」の側だけです。横浜市の合同焼却は3,000円、個別焼却でも1kg未満の10,000円は人の12,000円を下回ります。広島市も、小(鳩と同等大以下)の4,480円は8,200円を下回ります。上回るのは下の組み合わせです。
- 横浜市は2.08倍。 人(火葬炉/10歳以上/市内)12,000円に対して、ペット(個別焼却/5〜25kg)25,000円
- 広島市は1.10倍。 人(遺体の火葬料/12歳以上/市民)8,200円に対して、ペット(小動物死体の焼却料/大)9,000円
横浜市の個別焼却は、1kg未満が10,000円、1〜5kg未満が20,000円、5〜25kg未満が25,000円、25〜50kg未満が30,000円です。5kgの猫を個別で頼むと25,000円で、同じ条例の人の火葬炉(市内・10歳以上)12,000円の2倍を超えます。50kg以上の個別焼却は「行わない」と備考に書かれています。
⚫ 人の火葬料が安いのは、市民のための施設だからです。どちらが高い・安いという話ではなく、「自治体だから安い」が成り立つのは返らない側だけだということです。
お骨が返る4市|同じ市の中で1.4〜7.6倍になる
4市は、どれも返す側と返さない側の両方を持っていて、金額が別です。同じ市の中の差を並べます。
| 市 | 倍 | 返らない側 → 返る側 |
|---|---|---|
| 岡山市 | 1.4倍 | 9,000円 → 13,000円 収骨しない → する/市内 |
| 仙台市 | 2.6倍 | 1,800円 → 4,600円 引き渡しなし → あり/20kg以下/自ら搬入 |
| 横浜市 | 3.3倍 | 3,000円 → 10,000円 合同焼却/持ち込み → 個別焼却/1kg未満 |
| さいたま市 | 7.6倍 | 1,100円 → 8,380円 区役所 → 大宮聖苑/15kg未満 |
4市とも条件が付いています。仙台市は返す場合だけ事前連絡が必要で、受け取りはペット斎場まで行きます。さいたま市の大宮聖苑は「飼い主がさいたま市民でお骨を持ち帰る方」が対象で、1体ずつの個別火葬です。横浜市の個別焼却は電話予約制で、15kg未満は9時・10時・11時・12時に各2体、15kg以上50kg未満は13時に1体だけ枠があります。岡山市は収骨できるのが犬・猫に限られ、哺乳動物以外は市営斎場を使えません。
骨壺を市が用意するのは、4市のうち2市
お骨が返るとき、入れる容器がどうなるかも市で違いました。
- 横浜市|斎場で用意する骨壺に納めて全部持ち帰り。骨壺の代金は火葬料金に含まれています
- 岡山市|収骨する場合の骨つぼは無料。ただし直径6cm・高さ8cm程度と書かれていて、大型犬などは入りきらない恐れがあるため「必要な方は別途ご用意ください」とあります
- さいたま市|「お骨を入れる容器についてはご持参されるか、施設内の売店でお買い求めいただけます」
- 仙台市|読んだページに骨壺・容器の記載はありませんでした(事前にペット斎場へ連絡する案内があります)
🔑 つまり、容器を自分で用意する前提の市があります。 岡山市のように用意があっても、サイズが合わない場合が明記されています。
何で値段が変わるかは、市ごとに違う
体重の境目は10通りあり、そろっていない
19市が使っている区分の軸を数えると16通りありました。同じ「体重で分ける」でも、境目の数字がそろっていません。
- 境目に使われている体重は1kg・2kg・5kg・6kg・10kg・15kg・20kg・25kg・30kg・50kgの10通り
- 6kgで切っているのは北九州市だけです(猫と6kg未満の犬等が2,000円、6kg以上が3,000円)
- 浜松市は5kgごとに2,090円の加算式。2kg以下1,250円から始まり、30kg超は5kg増えるごとに足していきます
- 広島市は体重ではなく「鳩と同等大以下か」で小・大に分けています
- 名古屋市の八事斎場は「法令により、猫は重さにかかわらず一頭で1,100円」。猫を一律にしているのは名古屋市と北九州市の2市です
- 札幌市だけは体重も大きさも見ず、動物の種類で4段に分けています(犬・猫6,000円/ウサギ・サル4,000円/ハト・ニワトリ等2,000円/ネズミ・ハムスター等1,000円)
- まったく分けず一律なのは5市(川崎市・相模原市・静岡市・京都市・福岡市)
∴ 「◯kgの犬だといくら」は、市ごとに引き直さないと出ません。体重が同じでも、境目の置き方で区分が変わります。
書いていない市が1市、ルートが無い市が1市
- 新潟市|手数料(引き取り2,200円/北区の持ち込み1,500円)は書かれていますが、遺骨・お骨・焼骨・骨灰・返却・霊園・合同のどの語も出てきません。「ペットが死亡したとき」のページも、このページへのリンク1本だけでした
- 福岡市|「1体につき1,000円」は死体収集の料金で、返骨の記載はなく、「埋・火葬を希望される場合は民間のペット霊園・葬祭業者へご依頼ください」の1行があります
- 熊本市|動物愛護センターは「ペットの死体の焼却は行っておりません」としてペット霊園を案内しています。家庭ごみの分け方・出し方のページにも動物の死体の記載はありません。道路上の死体は市が回収しますが、これは飼い主が分からないもので、道路上以外は「動物の死体がある場所の管理者で対応」と書かれています
民間に見積もりを頼むとき、そろえる3つ
市の金額と民間の金額は、そのままでは並びません。同じものを比べるために、この3つをそろえてから聞きます。
1. 個別か合同か。 横浜市の条例でいえば「個別焼却」と「合同焼却」の列の違いで、同じ市でも3,000円と10,000〜30,000円に分かれます
2. お骨が返るか。 返る側は、19市のうち4市しかありません。民間に頼む理由はほぼここです
3. 骨壺が付くか。 横浜市は料金に含み、岡山市は無料だがサイズに断りがあり、さいたま市は持参か売店です。民間の見積もりでも、含むか別かで変わります
⚫ この3つを言わずに金額だけ聞くと、返らない市の金額と、返る民間の金額を比べることになります。
容器を自分で用意する場合
お骨が返る市でも、容器は持参が前提の市があります。選ぶときに確かめられるのは大きさの数字です。
骨壺の大きさは「寸」(長さの単位。1寸は約3.03cm)で書かれることが多く、楽天市場のジャンル「ペット用の骨壺」全2,872件を数えると、商品名に大きさの数字(寸・直径・高さ・容量)を書いているのは1,293件(45.0%)でした。1,579件(55.0%)は商品名では分かりません。 商品説明文まで入れても、901件(31.4%)は大きさの数字が1つもありません。
商品名に出てくる寸は14通り(1寸〜8寸)で、いちばん多いのは3寸(約9.1cm)の228回、次に2寸(約6.1cm)の206回、4寸(約12.1cm)の197回でした。岡山市が無料で用意する骨つぼは直径6cm・高さ8cm程度=だいたい2寸にあたり、売り場では2寸より大きい表記が78.9%(のべ1,303回のうち1,028回)です。
∴ 市の用意に頼るつもりでも、自分の子がどの寸に入るかは先に調べておくと、当日に迷いません。
急がなくていいこと
- この記事は、どこに頼むべきかを決めるものではありません。条例に書いてある金額と、その区分のしかたを並べただけです
- いま用意するものはありません。市のルートは予約が要らない市もあり、返す側は事前連絡が必要な市があります。どちらも窓口に電話すれば分かります
- 骨壺を先に買う必要もありません。横浜市・岡山市のように用意がある市もあります。買うのは、自分の市が持参を求めていると分かってからで足ります
この記事の数え方
- 母集団は政令指定都市20市の全数です(札幌市・仙台市・さいたま市・千葉市・横浜市・川崎市・相模原市・新潟市・静岡市・浜松市・名古屋市・京都市・大阪市・堺市・神戸市・岡山市・広島市・北九州市・福岡市・熊本市)。20市は全国の自治体の代表ではありません。人口の多い市だけを見ています
- 読んだのは各市の公式サイトです。HTMLを取得して、自分でタグを外して読みました。要約サービスは使っていません。取得したHTMLは
09_データ/014_出典/に保存しています - 🔴 条例・規則の本文まで当たったのは2市だけです(横浜市斎場条例/広島市火葬場等条例施行規則)。残りの17市は市の公式ページの料金表で読んでいます。∴ 「条例ではこう書いてある」と言えるのは2市についてだけです
- 横浜市斎場条例の別表第4で、合同焼却の額が重量にかかわらず3,000円であることは、表のセルが5行分をまとめている(HTMLの
rowspan="5")ことで確かめました - 「返らない」は、その市の公式ページに遺骨を返せないと書いてあるか、民間の施設へ案内しているものです。「記載なし」は、返るか返らないかの語が1つも見つからなかったものです
- 🔴 「返らない」15市の中身は1つではありません。返せないとはっきり書いてある11市と、そう読める2市(相模原市=「個別の火葬や遺骨の返却を希望する場合は民間のペット霊園などへ」/京都市=「高温で焼却するため灰となって骨はほとんど残りません」)に分かれます。京都市の書き方は方針ではなく、焼却のしかたの説明です。表では同じ「返らない」に並べていますが、この2市は推定です
- 🔴 返らない側だけでなく、返る側も確かめています。新潟市と熊本市については、動物のページとごみのページの両方を読んで、記載が無いことを確認しました(新潟市は「ペットが死亡したとき」のページ、熊本市は「家庭ごみの分け方・出し方」のページ)
- 飼い主が分からない動物の死体の収集は、数えていません。多くの市で無料で、飼い主が自分のペットを出す話とは別の料金です
- 千葉市の500円・1,000円は消費税別と書かれています。他の市は内外の記載がありません
- 金額の倍率(2.08倍・7.6倍など)は、同じ市・同じ条例の中の額だけで割っています。市をまたいで割った数字はありません
- 数え方は
09_データ/count_014.pyに、元のデータは09_データ/014_jichitai.jsonに残しています。市ごとの出典ファイル名とURLも、そこに1件ずつ書いてあります - 骨壺の売り場の件数は、楽天市場のジャンル「ペット用の骨壺」(ID 409785)から2026年10月15日に集めたものです。🔴 検索語は1つも使っていません(「寸」「内径」で探すと、書いてある出品ばかりが集まるため)
自治体の案内をもう1つ読むなら、猫砂をトイレに流していいかの側も自治体の下水道の話だった → 猫砂は本当にトイレに流しても大丈夫?
本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。金額は2026年10月15日に各市の公式サイト(条例・規則・案内ページ)から読んだもので、改定されます。申し込む前に、必ずその市の窓口でご確認ください。この記事は手数料の金額と区分のしかたを並べたもので、どの方法を選ぶべきかを示すものではありません。市ごとに、持ち込める大きさ・重さの上限、受付時間、予約の要否、副葬品の制限が違います。20市は政令指定都市の全数ですが、全国の自治体の代表ではありません。

